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十数年前にミニ四駆を研究していた土屋というものですが・・・ 

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:28:14.96 ID:TzlQscKP0
こんなはずじゃなかった……私には明るい未来が待っているはずだった……………


十数年前に大学の研究室を追われた、私、土屋は当時子供たちの間で大流行していたミニ四駆の性能を極限まで高める研究していた。
それもこれも、私をバカにした大学の研究者を見返すためだった。
とにかく復讐しか考えていなかった……そんなやさぐれた私は、ある日二人の兄弟と出会った。
彼らの名前は………そう………星羽烈くんと星羽豪くんだったか………
彼らはデパートの屋上で行われていたミニ四駆の大会に参加した帰りだったようで、よくある兄弟喧嘩をしていた。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:30:05.62 ID:TzlQscKP0
私は考えていた。
やはり実戦のデータがほしいと……
しかし私もバカではない。
子供のおもちゃに大人の私が、しかも最適なバランスを導き出すことなど造作もない私が参加したとしたら、会場の子供たちは冷めてしまう。
世の中とはそんなものだ。
力が均衡している者が争うから楽しいのだ。
そこに強大な力が入ったら、みんな熱中していたものから離れていくのだ。

だから私は、この二人の兄弟を、私の身代わりとして実験体にすることにした。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:31:39.44 ID:TzlQscKP0
予想した通りだ。
風の抵抗(専門的に言えばダウンフォース)を考えて設計した私のマシンは、そこらの旧式に負けることはなかった。
私はその後も様々なタイプのマシンを新たな実験体に与えていった。
どれも優秀な結果を出し、私の野望が達成されるはずだった。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:33:25.32 ID:TzlQscKP0
しかし、私を邪魔する輩が現れたのだ。
かつて同期だった大神だ。
大神が私を潰しにきたのだ。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:35:33.12 ID:TzlQscKP0
大神も私と同じように大学の研究室を追い出されていた。
しかし、私とあいつは追い出された理由が違っていた。
あいつはマシンを破壊することを楽しみとしている。
その粗悪さゆえに追い出されたのだ。

だが、金儲けの才能はあった。
新型の研究に熱中していた私にも落ち度はあるのだが、大神は私よりも先に、私の制作した初期型ボディの特許をとり、あろう事かそれを量産しセイバー600と名付け販売した。
他にも大神は、ミニ四駆のための養成学校などを作り、学費を巻き上げていった。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:39:14.61 ID:TzlQscKP0
二足の草鞋とはよく言ったものだ。
さすがに商売と研究の両立が出来ず、大神は私を倒すことは出来なかった。
この時は大神を哀れに思っていた。……そう、この時は。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:41:28.76 ID:TzlQscKP0
その後、私は後烈くんや豪くんたちを日本チャンピオンへと導いた名監督として騒がれることになった。
私はいつしかただの実験体だと思っていた烈くんや豪くん、遼くん、藤吉くん、Jくんたちを大事な子供たちと思うようになっていた。
もう復讐などどうでもよくなっていた。
私はこの子たちを世界チャンピオンにしたいと思うようになった。
その夢が叶うまでそう時間はかからなかった。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:43:25.23 ID:TzlQscKP0
しかし現実とは非情なものである。
子供の世界の流行は驚くほどに早く変わっていく。
あれだけミニ四駆に熱中した烈くんや豪くんが、学校で流行りだしたハイパーヨーヨーやポケモンにハマりだし、ミニ四駆には目もくれなくなっていったのだ。
私が新たに開発したマシンを最初に見せてあげようと二人を自宅に呼んだが、そこにあったのは笑顔ではなかった。
それは迷惑で哀れな親父を見た失笑であった。
私はこれ以来二人を家に呼んでいない。
街でたまに見かけることはあった。
最初の頃は軽く挨拶していたが、いつしかそれもなくなった。
他の子供たちとも疎遠になっていた。
遼くんの兄弟は施設に入れられたとも、別々に遠い親戚に預けられたとも聞いた。
Jくんは一躍有名になってしまったためにお姉さんと共に国に強制送還されることになった。
藤吉くんは相変わらず金にものを言わせて、遊戯王に熱中し始めた。
私の周りから子供の笑顔が消えた。
一度は恩師である鉄心先生の計らいで、大学の研究室に戻ることが出来たが、鉄心先生の死とともに再び追い出されることになってしまった。
ミニ四駆ブームの去った世界に私の居場所はなかった。
私はなんとか子供たちに再びミニ四駆のおもしろさを伝えようと商店街でミニ四駆のイベントを開いた。
だれも見向きもしなかった。

ただ一人を除いて……

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:45:36.18 ID:f8EDs1GOO
懐かしすぎる
これは期待


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:46:54.12 ID:TzlQscKP0
青い髪にゴーグル………背が伸び、体格ががっしりしていたが、それは豪くんだった。
中学か高校の帰りなのだろう。彼は学ランを着ていた。
私は嬉しくなって声をかけた。
「豪くん!久しぶりだね!」
久々の再会で私はつい声をあげて喜んでしまっていた。
しかし豪くんは、あの時の、最後に家に呼んだ時と同じ表情で
「おっさん、まだこんなことやってるの?今時ミニ四駆なんて流行らねぇよ」
ミニ四駆の箱を放った豪くんはそう吐き捨て、去っていった。
その時、私の中で何かが音を立てて崩れていった。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:48:40.21 ID:XAXO0kmW0
ミニ四駆ブーム去ったらあいつら何してるんだろうな・・・

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:50:22.62 ID:TzlQscKP0
ショックだった。
あの豪くんから、あんな言葉をかけられるなんて……
子供は別の流行物にハマるようになることは知っている。
しかし、まさかあんな暴言を吐いていくなんて……
一緒にがんばって世界を取ったのに……
私は大人ということすら忘れて一緒にはしゃげたくらいなのに……
どうして子供はこうも簡単に人の心を打ち砕けるのだろう……

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:52:05.46 ID:TzlQscKP0
その日以来、私は昼間に外に出るのも怖くなった。
子供の笑い声が私を馬鹿にしているように思えるのだ。

そんなある日、私は大神に呼ばれた。
大神はミニ四駆に陰りが見えるとともに、ミニ四駆界から手を引いていた。
最初のうちは、大神ハイパーヨーヨー学園、大神デュエルアカデミー、大神ベイブレードスクールなど、名前を変えて様々な分野で生徒を育てていたが、数年前から、当時の生徒たちの大学受験のために『大神学園』と名前を戻し、予備校業に身を入れている。
科学者としてのプライドを捨てた大神を、私は軽蔑していた。
そんな大神のところに行くくらいに、私には知り合いが減っていた。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:53:20.35 ID:xQCNuOgd0
ミニ四駆界から手を引いていた。 ←大正解w

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:54:08.77 ID:GTk5lQ1bO
何と言うかリアルだwww

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:54:29.77 ID:TzlQscKP0
「土屋、お前は今なにをしている?相変わらずミニ四駆の研究か?」
会うなりいきなり痛いところを突かれた。
私は小さな声で、そうだとだけ答えた。
どうせまた嫌みなことを言ってくるのだろうと思っていた。
すると大神はこちらの目を見ながら
「貴様を物理の講師として雇いたい」
と言った。
願ってもいないことである。
今の私は深夜のコンビニのバイトで何とか食いつないでいる身である。
これを引き受ければ私は普通の生活に戻ることも出来るようになるかもしれない。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:58:07.25 ID:TzlQscKP0
「もうミニ四駆なんか忘れて、貴様も大人になれ」
その言葉を聞くのとほぼ同時であっただろう。
私は大神を殴り飛ばしていた。
科学者のプライドがそうさせたのか、過去に敵だったやつに情けをかけられたからか、負けた大神が成功して勝った私が落ちぶれているのが気に入らないからか、もうどうでもよくなってしまったからなのか、私は大神を殴り飛ばした。
私はたちまち警備員に取り押さえられ、警察に引き渡された。

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/15(水) 23:59:13.92 ID:qquy2f81O
土屋何やってんだwwwww

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:02:21.39 ID:IeLXIHGp0
もう大神と会うこともないだろう。
そう思いながら私は裁判所を後にした。
大神が大した怪我でなかったのと、神経衰弱であったことが認められ、何とか実刑を食らわずに済んだが、コンビニもクビになり、私には行く場所がどこにもなくなっていた。
本当にどうなってもよくなっていた。
毎日毎日毎日毎日酒を飲み、競馬にのめり込み、昔は子供たちが触りたがった髭の手入れもしなくなった。
そしてついに酒を買うために、自宅の研究室のものを処分しようとしていた。
棚に手を伸ばした時、手に何かが当たり床に落ちた。
それは埃をかぶったスーパーアバンテだった。
落ちた時の衝撃だろうか?アバンテのスイッチが勝手に入り、走り始めた。
私はそれをじっと眺めていた。
壁に衝突しても走ることをやめないアバンテをただ見つめていた私は脳裏に、ある出来事がふとよぎった。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:03:06.97 ID:IeLXIHGp0
十数年前、新型ミニ四駆の開発に行き詰まっていた私は、気晴らしにミニ四駆を走らせていた。
エネルギーが尽きるまで走るのをやめないアバンテ。
たとえコースアウトしても走るのをやめないアバンテ。

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:04:19.08 ID:IeLXIHGp0
そうだ……私はあの時誓ったじゃないか!
このアバンテのように、どんなことがあっても走るのをやめないと!

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:05:08.90 ID:DHSEf2vcO
何この良い話

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:06:33.69 ID:IeLXIHGp0
私は再び新たな研究を開始することにした。
昼間に外に出るリハビリもした。
生気に満ちた私は、不思議と子供たちが怖くなくなっていた。
道ばたですれ違った豪くんと目があった。
気のせいだろうか?
今、豪くんが会釈した気がした。

今度大神に詫びの手紙を出そう……!


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:08:04.35 ID:IeLXIHGp0
流行は巡り巡っていくものである。
近頃再び子供たちの間でミニ四駆が流行りだしている。
今日、星羽兄弟と初めて出会ったデパートでミニ四駆の大会が開かれるそうだ。
また再びミニ四駆を愛している子供に出会えるだろうか?
また次の世代にミニ四駆を引き継がせることが出来るだろうか?

そして、その日の夕方、私は大会の帰り道で喧嘩をしている二人の兄弟に声をかけた。

「君たち、ミニ四駆は好きかい?」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:12:16.14 ID:IeLXIHGp0
だが私は通報された。
こんなご時世だ。
冷静に考えれば無理もない。
突然ひげもじゃの白衣のおっさんが話しかけてきたら通報されてもおかしくないだろう。
そうだよ!今画面の前でこれを読んでるお前らみたいな容姿のやつらは子供に声かけたら捕まるんだよ!
しかも私は執行猶予中の身だ。
私は変質者としてのレッテルを貼られ、新聞にも載るだろう。
私の気持ちなど誰も知ろうともせずに私を蔑むだろう。

やっと理解しました…鉄心先生が何故一人で山に籠もっていたのかを。


                             ―完―

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:12:52.19 ID:yr2w3J7V0
えええええええええええええええええええwwwwwwwww

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:13:24.18 ID:nWH+KA6m0
中盤までの流れでこのオチは読めなかった

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:13:50.30 ID:VXMZ5PU20
ちょwwwwwwwwwww

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:16:23.41 ID:CqC4YqVhO
オレの感動を返せwwwwwwwwwwwww

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:17:42.07 ID:2tv7mDZXO
これは名作

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:18:31.98 ID:K3+HYMMU0
スレタイで何故か笑ったしまったw

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:20:49.04 ID:5NB/oC7g0
終わったwwwwwwwww

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:21:02.73 ID:hH+rlTiJO
良い話と思いきやこれはwww

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:26:23.94 ID:TXinXemU0
終わってるしwwwwwwwwwwwww

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:30:13.06 ID:xJcSnNgS0
ミニ四区を60秒で組み立てる人いたよな

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:35:32.94 ID:HbInXnJzO
泣いた、特にアバンテの下りで


スーパーアバンテはマジで名器だったよな、フルカウル全盛期でもバリバリ現役だったよ…

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:40:59.16 ID:ZSJXfUHN0
去年面接で「何か過去にこれといった成績をおさめたものはありますか?」と聞かれ
「ミニ四駆の大会で2位でした」って答えたら「ふっ…」鼻で笑われた

一緒に集団面接受けてた男子から人気の的になった
会社は落ちた

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 00:44:33.55 ID:HbInXnJzO
>>63
おまえは間違っちゃいない


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 01:33:41.65 ID:GlbzMOiR0
ダウンフォースが足りない!

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 01:42:21.61 ID:AQxAl+vZO
覚えておけ、風を味方につけたものが勝つ…。

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 01:43:37.59 ID:LpT47CNkO
誰か土屋がコンビニで深夜バイトしてたことにつっこめ
土屋「マルメンライト?・・・すみません番号でお願いします」
土屋「あたたっ、あたたためますか↑」
土屋「こちらのレジどうぞ・・・こちらのレジどうぞ!」


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/16(木) 04:13:40.02 ID:zgm+ywqI0
>>39で終わればいい話だったのにwwwww

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